四国、其の二 (瀬戸大橋・内子・松山編)

四国、其の二


(瀬戸大橋・内子・松山編)


旅行場所:瀬戸大橋・内子・松山

期間:1989年12月16日~12月17日

行程:12月16日の朝7時過ぎ、新神戸駅のホームで下りの新幹線を待つ。学生時代の1982年1月に一旦路線を完乗した四国であるが、瀬戸大橋・内子線の開通とそれに伴うルートの付け替えがあったので、それらの区間の踏破が第1の目的で、もう1つは大学時代の友人が愛媛県に居るので再会する為でもある。こだまの新幹線車両がホームに入り乗り込む。岡山迄1時間程乗って8時20分に到着して、まずは宇野線の快速電車マリンライナーに乗り換える。

岡山駅の在来線のホームには四国方面行きの特急列車・快速マリンライナー、山陰方面行きの特急やくも等が頻繁に発着している。快速電車に乗り込み途中の茶屋町で一旦降りて写真を撮る。本四備讃線(瀬戸大橋線)の開通に合わせて茶屋町駅は高架化され、茶屋町から分岐した列車は殆どそちらへ流れ、宇野線の茶屋町-宇野間はローカル線状態になり、旧型の荷物電車を改造した1両単行の電車が走っている。ホームで待っていると琴平行きの電車が来たので乗車して9時半過ぎに出発。車両はリンライナーの新型ではなく、従来のオレンジとグリーンの湘南色の115系である。初めて瀬戸大橋を渡る車両がごく有り触れた普通車とは思わなかった。茶屋町駅を出ると複線の高架橋が続く。電車は暫くするとトンネルに入り、出口の先には瀬戸大橋が見えてきた。窓から橋の下の海が見える。この年の夏には青函トンネルを潜って北海道へ渡ったが、同じ年の暮れに瀬戸大橋を通って四国へ渡るのも違う意味での楽しみであった。結構走ってようやく四国側の接続駅の1つである宇多津に10時過ぎに着いた。

四国に入ると2手に分岐して、松山方面が宇多津に、高松方面が坂出に繋がっている。宇多津駅から丸亀駅に掛けては高架化されて、丸亀付近は単線運転ながら複線の高架になっており、後はレールを敷くだけである。新たに電化されたのは予讃線の高松-観音寺間と松山-伊予市間、土讃線の多度津-琴平間である。観音寺-松山間も何れ電化される事になっている。宇多津から一旦坂出へ移動して、ここから先はL特急いしづちに乗り継いで、1時に松山へ着き更に向井原で下車、ここから新たに開通した予讃線の新ルートで内子へと向かった。4時前に到着した内子駅は以前と違って高架駅に様変わりしていた。それから内子線で新谷に移動した。新ルートへの切り替えで予讃線の接続が五郎駅から伊予大洲駅に変更となり、新谷-伊予大洲間も新しい区間である。夕方の7時前に伊予大洲からL特急いしづちで松山へ着いた頃にはもう夜の8時前だった。一旦ホテルにチェックインしてから再び松山駅前へ向かった。

大学時代の友人と久々に会う予定で待っていた。すると車が近付いて声を掛けてきたのは、やはり愛媛県出身の共通の友人だった。聞けば本人が仕事の残業で抜けられず、気を利かせて代わりにその友人をよこしてくれたらしい。本人に会えなかったのは残念だったが、代理で来てくれた友人と再会出来て良かった。近くで食事をして束の間のプチ同窓会だった。

12月17日はホテルを出た後、朝のうちに伊予鉄道の路面電車に乗って、観光にと松山城へ向かった。一見平坦な感じの街に思えるが、城の辺りは山になっており、その上に城が造られていて敵から攻めにくい様になっている。城の上から眼下に見える松山の街並みは壮観だ。

松山城を降りて向かったのは、前の日に会えなかった友人の家である。訪ねてみたものの12月は忙しいらしく、休日出勤で不在だったので、お土産を託けて引き揚げた。

松山駅から10時半発のL特急しおかぜで丸亀に向かい1時前に着き、すぐ後続の急行土佐で坂出には1時過ぎに着いた。この坂出駅は西側の宇多津駅と同様に瀬戸大橋線(本四備讃線)との接続駅である。分岐点の駅なので写真を撮る。そして一旦1時20分に来た快速マリンライナーで、列車の始発駅の高松へ移動した。高松で乗れば座席を確保出来やすいので、快速マリンライナーの先頭車両の乗り口で並び、先頭の座席に座った。運転席の仕切り窓は大きく、客席から座ったままで前の景色が見える。高松を3時前に発車したマリンライナーは橋の上から瀬戸の海を見下ろしながら本州側へ。一旦本州側の先端の駅である児島で下車。駅のすぐ側には競艇場が見える。児島を4時前に出て約30分で岡山に着き、在来線のホームから連絡通路を移動して、新幹線ホ-ムに着いて5時過ぎのひかりに乗って約50分後に西明石に到着。ここから在来の山陽本線で6時過ぎの新快速に乗り換えて神戸市内へ向かった。あっという間の2日間であった。

*:今回の旅行記では時間に関する資料が行方不明でしたが、この程資料が見つかり、時間等内容に訂正すべき箇所があったので再編集しました。


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